自閉スペクトラム症と診断されるまで 1~2歳ごろ

失敗をとにかく嫌がる

息子くんの中では「失敗」=「いけないこと」と思っているのか
「失敗」⇒「予定とは違う未来」⇒「受け入れられない状態」となるのか
異様に失敗を嫌がります。

彼の中では
「転ぶ」=失敗
「間違う・勘違い」=失敗
「知らなかった」=失敗
「思ってたのと違う結果になった」=失敗

と判定されてしまうみたいで、
そうなるとパニックになり、面倒くさかったです。

子供なんてみんな転ぶものじゃないですか。
そんなこと気にするなよ…と心の底から思うのですが

転ぶと、歩いてきた道を元に戻ってやりなおしたがります。
5M、10M戻るぐらいならこちらも付き合いますが、
例えば保育園を出発して家までの間に転ぶと、保育園まで戻りたがります。

また、他の部分でも心配なことが…
それは「失敗するかもしれないことには絶対にチャレンジしない」こと。

初めてのこと、使い方のわからないおもちゃや遊び、勝ち負けのあるゲーム。
そういったものには参加しようとしません。

指さしの時期がほぼなかった

育児書を見ると、1歳前ごろから興味のあるものを指さして、
周囲が共感してくれることを確認するようになる、とありますが…

息子くんは指さしはなかったように思います。

言葉が遅い。(2歳児検診で指摘される)

通常1~2語の期間を経て、長文になっていくといいますが、
息子くんは1~2語の時期がなかったです。

「ベビーサイン」という、手を使って行う簡単なコミュニケーションを教えていたので
そのせいじゃないか、という人もいましたが、そうでもない気もしてます。

ベビーサインもあまり積極的に使ってはいませんでした。

 

2歳児検診の頃もまだほとんど単語が出てこず、「言葉が遅い」と指摘されました。

2歳3カ月ごろ、やっと言葉が出てきましたが、いきなり長文だったので驚きました。
もしや天才??なんてドキドキした記憶もあります。親バカです。

今思うと、意思のやりとりを楽しむ力が弱かったんだなぁと思います。
話す言葉が大人っぽかったので、
子供の割りに理解力があると思ってしまってたのですが、
本人が話す言葉ほどは理解してなかったのだなぁと思います。

こちらも高度な理解力を求めてしまい、可哀想なことをしました。

「~をちょうだい」「してほしい」が言えない

息子くんは何か希望があるとき、訴えるというよりは独り言のようにつぶやきます。
何故か「~をちょうだい」「してほしい」は言わないのです。

「あれ?●●がないぞ?(欲しいなど)」
「どうしてだ?(できないときなど)」

とつぶやき、それを私が無視してると怒り始めます。

それと同じようなことなのですが、「ごめんなさい」「ありがとう」がなかなか言えませんでした。

「ありがとう」は使うシーンをしつこく教え込むことでだんだん言えるようになってきたのですが、「ごめんなさい」はとにかく言いたくない。

多分、「ごめんなさい」=「自分が悪いと認めること」と思い、言えなくなってしまってるのです。
「『ごめんなさい』は自分が悪くないと思っても、相手が悲しい思いや嫌な思いをしたときにも使うんだよ」と教えてもなかなか難しい。

多分「ありがとう」「●●をしてほしい」というようなことも、本当は自分でやりたいけど
相手に頼るのが不本意で、言えないのかなぁと思います。

自分が困ってるのを親が察するのは当然。と思ってる節もあるみたいです。
本人が「当然こうであるはず」と思ってることは口にしたくないみたいで、
聞くと「そんな当たり前の分かり切ったこと、何故聞くのか」というようなことを言い、怒ります。

息子くんが一度言ったことを聞き逃してもすごく怒ります。2回目は絶対に言ってくれません。

最初は私が甘やかしすぎたのかなぁとずごく凹んでいたのですが、コミュニケーション障害の形だったのかなぁとも思いまいす。

詳しい話は別記事で。

手遊び歌など、一緒に楽しめない

教育系のTVを見ても、真似をしない

私は子供が生まれる前、地域のボランティアで子供を対象に読み聞かせや親子手遊びの活動をしていました。
そこでお母さんに手遊びをしてもらうとキャッキャと喜ぶ赤ちゃん&子供たちを見ていたので、
当然自分の子供も同じような反応をすると思ってました。

しかし、息子くんは何というか、期待外れな反応。無反応?
手遊びを一緒に楽しむのが難しかったです。

「おかあさんといっしょ」などの教育系TVを見ても、テレビのダンスを楽しそうに真似ることがあまりありませんでした。

かと思うと、親が見ていないところでは小さく練習しています。
見られていることに気づくとすぐやめてしまう。

「恥ずかしがり屋なのかなぁ」と思いました。

また「失敗」を「恥」、「いけないこと」と思ってるらしく、
自分に自信が持てるまで練習してから親の前でも少し披露する、という感じでした。

次の項目でも書きますが、とにかく「失敗」に対しては過敏に反応して、かなり手を焼きました。

思っていたことと違うと、やり直したがるかパニックに。

これは「失敗をとにかく嫌がる」と通じるところもあるのですが、
息子くんは自分が思ってたことと違うことになると、
うんざりするほどやり直ししたがります。

一緒に車のおもちゃで遊んでるとき、
周りが息子くんの思うルートで車を走らせないと「やり直しして」と大騒ぎ。

朝起きて、寝相が悪く、最初の場所に寝てないことに気づくと
「もう一度寝る、夜からやり直さなくてはならない」と大騒ぎ。
(寝る前と物の位置関係が変わってると大騒ぎ)

朝方私がトイレに起きてる間に息子くんが目覚め、
「隣に母がいない」となると
「もう一度、夜寝るところからやり直しだー」とやっぱり大騒ぎ。

この「やり直し」に素直に付き合った方が平和なのかもしれませんが、
中にはやり直し自体難しいものも多く、
また、なんでも子供の思うとおりに動くのも教育的にどうだろうかと思ったりして、
親としてもストレスが溜まる日々でした。

こだわり、ルールが強い

変なこだわりが強く、日常生活で支障を感じることもありました。

(例)
・ベビーカーで通る道筋が決まってる。
このマンホールを踏む、ここから歩道に乗り上げる、など。

・起きたとき、布団の上のどの場所を通ってドアまで行くか決まってる。
ルートから足が外れるとパニック。

・おもちゃの遊び方が決まってる。
一緒におもちゃで遊んであげようとすると、遊ぶ手順だったりミニカーを走らせる場所だったり、細かく決まってて、それを全て指定してくる

・食事の食器が決まっていて、違うと食べない

・ごっこ遊びにもルールあり。
こちらのセリフをすべて指定してくる。(コミュニケーションを楽しめない?)

他にもお風呂に入るときにはここに洗濯物をおき、
朝起きたら必ずトイレに行ってから食事、など
細かい彼なりのルールがたくさんあるようでした。

愛想笑いしない

一部の近しい大人を除き、基本目を合わさない、顔もそむける。
愛想笑いも絶対になし。

同年代の子供とのコミュニケーションを嫌がる

同世代の子供と遊ぶより、保育園の先生や親戚の大人と遊ぶのを好んでました。
保育園や公園で、お友達が近寄ってくると、あからさまに逃げます。
話しかけられても顔を背けて答えません。

音に敏感?耳をふさぐ

うるさい音に敏感なのか、人込みや地下鉄ではソワソワしたり
泣き出すことが多かったです。

幼稚園の見学に行ったとき、
一緒に参加した他の子供たちのはしゃぐ声がつらいらしく、
耳をふさいで壁際に座り込んだときにはちょっとびっくりしました。

園で友達が泣いたときの話をするときも
「今日●●ちゃんがケンカして泣いたんだけど、すっごくうるさい声で、教室から逃げ出したくなったよ」
のように泣き声にフォーカスして話してることがありました。

綺麗好き。汚れるのを嫌がる

0~1歳のときもそうでしたが、依然として汚れを嫌う息子くん。

手の汚れが気持ち悪いみたいで、ねんど遊びや砂遊びは、あまり参加しないと
保育園の先生から聞きました。

口の周りの汚れが気になるようで、一口食べるごとに「拭いて」。
少しでもご飯粒や汁が机に垂れると「拭いて」…

また、涙で顔が濡れるのが気持ち悪いのか、
泣いて涙が流れだすと、最初に泣いていた原因はどこかへ消え、
今度は「涙を拭いて―」と泣き出す悪循環。

そして濡れたティッシュで続けて拭こうとすると
「それはもう汚いから、新しいやつで拭いて!」

知らんがな。

トイレの仕方が独特

トイレトレーニングになかなかてこずりました。

うんちの仕方が独特なスタイルなのです。
両手両足を床につけて、お尻を上に憑き上げます。

その状態のままお尻を振りながら、うんちを出しているようです。

このスタイルでないとうんちをしたがらないので、
トイレでやらせるのは難しかったです。

また、

また、おしっこでおむつが濡れても
絶対に自分から「濡れたよ」と教えてくれません。

「なんで濡れてるのに教えてくれないの?」と私が言ったせいか、
それからは意地でも教えてくれなくなりました。

それどころか、濡れたおむつを取り替えようとすると
「あと3回はしても大丈夫だから、まだ取り替えない」と言い張ります。

今思うと、「濡れたけど母に教えなった自分」を正当化するためだったのかなぁと思います。

【息子くんの思考(仮)】
濡れたことを教えなかったことを、母に指摘された(⇒自分は失敗した?)

「これは教えることを忘れていたわけではない。
あと3回は使える状態だから敢えて教えなかったんだ。」(正当化)

ざっとこんなかんじでしょうか。
(今なら彼のこの思考メカニズムが理解できます)

幼稚園に入ってからも、トイレ関係には苦労し、
担任の先生に個別に相談やお願いをしたこともありました。

寝つきが悪い。昼寝もあまりしない

月齢の小さい赤ちゃんの睡眠時間が不規則なのは仕方ないのですが、
うちの息子くんはとにかく寝つきが悪く睡眠時間も短く、
赤ちゃんなのにこの睡眠時間で大丈夫か、と心配になることもありました。

そして「母の髪の毛が大好き」でも書きましたが、本当に髪の毛が大好き。
寝かしつけの最中も延々と私の髪の毛を触っていて、
寝る気配がありません。

触るのを止めさせると、スーッと寝ることもあるのですが、
やめさせること自体が至難で、
毎日寝かし付けに2~3時間は当たり前でした。

そしてせっかく寝かし付けても1~2時間後には目が覚めるという悪夢…

いっそのこと寝かし付けるのをやめようとしたこともありますが、
眠いことには眠いらしく、機嫌が悪くなります。

正確なことは覚えていませんが、
だいたい睡眠時間の平均は1歳ごろで9時間~11時間ぐらいだったと思います。

幼稚園に行くようになり、昼寝もなくなり、
身体も心も疲れるようになり、今では寝つきも良く10時間は寝るようになりました。(嬉涙)

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